2010年09月02日 オブジェクトの活用
_ Rとtcltk
Rでは、require(tcltk)とすれば、tkが使えるようになる。しかし、tkのコマンドはあまり馴染みが無いので、なかなか使いにくい。これが多少は使いやすくなるように、ツールを作って、個人的に利用している。しかし、気に入らない点がある。それは、tkで入力した値を取り出すときの方法が統一的ではないということである。tclVarのときには、tclvalue()で値を呼び出す。一方、tklistboxは、tkcurselection()を使って選ばれているものを取り出す。本当はどれでも同じ関数で値を取り出したい。
そこで、tclvalueを調べてみると、UseMethod("tclvalue")となっている。つまり、オブジェクトの種類によって、実行されるメソッドが違うのだ。そこで、attr(,"class")をつかってクラス名を調べると、tclVarはそのままtclVarで、tklistboxはtkwinとなっている。他のtkのオブジェクトもtkwinであるようだが、値を呼び出す必要があるのは、listboxだけなので、次のように定義した。
tclvalue.tkwin <- function(x) as.integer(tkcurselection(x))
こうすると、tclvalue()でtklistboxを呼ぶと、tkcurselection()が呼ばれて、値が取得できるのだ。
これで、tclvalue()のみで値の取得ができるようになった。残る問題は値の代入だ。tclVarはtclvalue(x)<-1などで値を設定できるが、当然tklistboxではだめだ。値を代入できるような関数をどのように書くかが分からない。一つの解決策としては、全く別のメソッドをつくってしまって、例えば、my_set(x,1)とすると、値が代入されるようにして、my_set.tclVarとmy_set.tkwinを定義する方法がある。しかし、tclvalue(x)<-1という形でできるようにできないのかな。