2010年08月27日 R言語
_ Rの環境
Rでグラフを書きながら、測定の様子を観察していると、待っているときに、Rで楽にグラフが書けるようにRをいろいろといじってしまう。言語としてのRは、それなりに興味深い仕様になっている。
関数を定義すると、その中で定義された変数はローカルになる。しかし、外の変数を読むこともできるので、その変数がどの変数なのかが分からなくなってしまう。変数をすべてグローバルにしてしまえば、ややこしくはなくなるが、どうしても変数名が重複する可能性が出てくるので、変数はローカルであるべきだ。
次のような例を考えてみよう。
x<-1 test<-function(){ cat(x) x<-2 cat(x) } test() cat(x)
この実行結果は121となる。testという関数が呼ばれて、最初にxを見ると、関数の外で定義されたxの値となり、関数の中で代入するとその値になる。そして関数の外で見ると、元の値になっている。つまり、関数の中の一個目と二個目のxは別のxになっているのである。
こうなってくると、関数から外の変数の値が見えるのが、便利なのか不便なのかが分からなくなってくる。
このような場合には、関数内だけの環境を作って、その環境を指定して変数に代入したり呼び出したりすればよい。長くなるけど、こんな感じになる。
x<-1 test<-function(){ cat(x) testenv<-new.env() assign("x",2,env=testenv) cat(get("x",env=testenv)) } test() cat(x)これで、xの意味合いがはっきりとする。しかもtempenvは関数の中のローカル変数なので、外からは見えない。でも、面倒だな。